その461 最近は、なんか怒りっぽいな～と言う貴方へ

こんにちは、
イイダです。

最近のニュースを見ていたら、
歳をとるほど、
怒りやすくなるという、
記事がありました。

イイダは逆に、
歳を経るほど、
怒らなくなってきました。

なんでかな～と考えたら、
ことは簡単でした。

他人に対する
期待値が下がっていたのです。

若かりし頃のイイダは、
それはそれは、
とても怒りっぽかったです。


これは、
こういうことなんじゃないの！

どうして、
そういうことを言うかな～、

どうして、
そんなに汚い言葉を吐くかな～、

そういう態度は、
人としてどうよ！

自分にとっての正しさを
握りしめていたので、

その価値観に、
合わないことが起きると、
イライラして、
怒りを爆発させていました。

ところが、
ここ数年ほどは、
怒ることが無い自分がいます。

きっかけは、
新入社員向けの研修トレーナーを
かつて3年間ほど、
行っていたことにあります。

VEGASの講師を行いながら、
能力開発の講師も
イイダは行っていたのでした。

この研修は、
単なる座学では無くて、
グループワークを主とした、
実習・実践型の研修でした。

その研修項目の中に、
『クレーム対応』がありました。

どうしてクレームが、
起きるのでしょうか？

そして、
お客様に対する行動が、
同じ行動であっても、

クレームになる場合と、
クレームにならない場合が
世の中には存在します。

それは、
何故でしょうか？

このような問に対して、
貴方はどのように、
お考えになりますか？


この研修で、
新入社員に伝えた、
クレームに対するアイデアは、
とてもユニークでした。


【アイデア・その1】

人にはそれぞれに
『期待値』があって、

期待値を超えると、
人は喜ぶが、

期待値を下回ると、
人は不満を持ち、
人によっては激怒するというものです。

貴方自身が、
お客様であったときのことを、
思い出してみてください。

良い接客を受けたなと感じたときと、
接客に不満を感じたときの、

貴方の基準値は、
どこにあったでしょうか？



【アイデア・その2】

クレームを言って
大激怒していたお客様ほど、
適切なクレーム対応が出来ると、
大ファンになってくれる。

このような話しを、
どこかで聞いたことがありませんか？

このような、
不思議なことが起きる、
要因の一つは、

激怒していたお客様の、
期待値が変化したことに因ります。

そのお店なり、
その会社に対する、
期待値の高かったお客様に対して、

期待値を大幅に下回った場合、
お客様によっては、
大激怒に至ってしまいます。

このときに、
適切なクレーム対応が出来ると、
当初に持っていた、
お客様の期待値が下がるのです。

そして、
そのクレームに対する、
適切な再提案が為された場合には、

この時点で、
お客様の期待値が、
下がっているので、

再提案が、
たとえ普通に思える、
提案であったとしても、

お客様の期待値を超えた場合には、
お客様は喜んでくださるのですね。

クレームが発生した、
お客様とのコミュニケーションの中で、
お客様の期待値を
変化させるというアイデアです。


【アイデア・その3】

それでは、
お客様の期待値を
変化させるためには、
何をしたら良いのでしょうか？

それは、
お客様の期待値が、
どこにあったのかを知ることです。


激怒しているお客様には、
何を言っても通じないと思うけど、
お客様の期待値を
知る事なんて出来るの？

おっしゃるとおりです。
とても難しいです。

だから、
貴方の仕事とは、
単に商品を売るとかでは無くて、

目の前のお客様が、
欲しいものは何かを
お客様以上に知ることが、

貴方の仕事なのです。

このことが出来るようになれば、

貴方が営業職であれば、
どのような商品でも、
売ることが出来ますし、

貴方が事務職であれば、
職場の先輩や同僚から、
とても可愛がられますね。


だから社会人になって、
仕事をすることそのものが、
貴方を磨いてくれるのです。


ここまでお読みいただくと、
イイダがお話ししたいことは、
賢明な貴方なら、
お気づきかと思います。

ポイントは、
『期待値』なのです。


期待値のアイデアは、
なにもクレーム対応の、
お客様に限ったものでは無くて、

自分の心の、
コントロールにも使えるのでした。

もちろん、
イイダは人間なので、
怒ることもあります。

ただし、
その怒りを、
いきなり表現しないだけです。

心の中では、
怒りが煮えたぎることもありますが、
喉元から出そうになる言葉を
必死に抑えています。

一度口に出した言葉は、
元に戻せないからです。

そして、
心の中で自問自答します。

今の自分の期待値は、
どこにあったのだろうかと？

そして、
その期待値が、
どこにあったかが分かったら、

人間だもの、
しょうがないよね・・・・と、
思いなおすようにしています。

すると、
面白いことに、
自分の期待値が下がるのです。

期待値が下がるので、
イイダの怒りは、
雲散霧消するのでした。


イイダは齢50を越えていますが、

不平不満・愚痴・悪口・陰口を言わない、
言って良いこと悪いことがある、
感情をいきなり表現しない、

それを言っちゃあお終いよと、
いうことは言わない、

悪い言葉は使わない、
沈黙は金、
青春とは心の若さである・・・etc、

このような、
些細なことだけどとても大事なことが、
やっと分かってきて、

昔の人は、
良いこというな～と、
感心しながら、

まだまだイイダは尻が青いと、
反省しているこの頃です。

今回はここまでとします。
お疲れ様でした。


山梨のイイダ拝